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ライブドアvsフジテレビ

題記の件、いやぁ盛り上がっていますね。

もともと、企業向けの有価証券等の資産管理システムの開発に携わっている自分、普段、仕事上の用語って日常会話などで聞くほとんど機会がなく、なんとなく現実感の無い仕事に感じていたのですが、今回の件で、「転換社債」「MSCB」「新株予約権」などなどニュースで流れる流れる。。。 自分の勉強のためにもなるので、判りにくい言葉をまとめてみました。

【お金を集める方法】
┬株式:経営に参加してもらうことで出資してもらうモノ。返済不要,転売可
│   投資額は戻らないが、株主として総会で意見(経営に参加)したり、
│   配当,優待等得ることが可能
├債券:返済期間,利率など借側が提示、同条件で複数相手にする借金
││  返済要,転売可。
│├国債:国が発行する債券
│└社債:会社が発行する債券
│ └転換社債:一定条件で株式に転換(変更)できる社債(株で返済)
│  │   新規発行株を担保に金を借りているようなモノか。別名CB
│  └MSCB:転換価格修正条項付き転換社債
│    (Moving Strike Convertible Bond) 通常のCBでは発行時株価で
│    転換価格が決まり、転換時の株数が発行時に判っているが
│    MSCBの場合、転換価格が時価によって修正するため、転換時の
│    最終的な株数は不定。貸側のリスクが少ない
└借金

で、
今回、ホリエモンが発行した社債は「MSCB」。しかもホリエモン所有のライブドア株の貸し株付きっという何とも恐ろしいもの。。。何が恐ろしいかと言うと、貸側にとって株価上昇はあまり意味がなく、積極的に株価を下落させるほど、貸側の利益が増える仕組みになっているというとこ。

具体的に書くと、株価450円の時、ホリエモンから借りた株(何株かは不明、仮にホリエモン所有が2億株なのでその半分として1億)を売りまくります。当然、株価は下落。借りた株を売りきり株価が下がりきったところ(例えば180円)でMSCBを株式に転換し、大量の株をゲット。ホリエモンに借りた株を返し、残った分を保有し、株価が戻ったところでまた売れば、売り始めから転換価格までの差額((450-180)×1億=270億)+オマケ分がお得になるというもので、、、市場から全く株を買うことなく、MSCBで600億円借りていれば、その分の売りが発生っと。既存株主にとっては、やるせねぇ状況になることが想像されます。

【リーマン】
今回、ホリエモンにお金を貸したリーマンブラザーズ証券のこと。日本には六本木ヒルズに支社。外資系の証券会社って日本の産業などを考える必要がないので、かなりエゲツナイ金集めを行う(得意中の得意)ため、ハゲタカなどと呼ばれることも。ってな訳で、リーマンの売り攻勢が既に始まっているようですね。

【村上ファンド】
元通産官僚の村上世彰(よしあき)さんが代表取締役を務めるM&Aコンサルティングの俗称。TOBによる敵対買収などでその筋ではかなり有名な方で、数年前の「東京スタイル」株主総会、つい最近も「西武鉄道株」買収などで話題になっている方。財務体質はしっかりしているが株価が低迷(経営者が株価低迷を放置)している銘柄を選び、株を大量取得。株主に還元するよう積極的に圧力を加えていく
ことから、「株主の救世主」とも呼ばれ、一部に根強いファンを持つ。

今回、偶然?にもニッポン放送株18・5%を保有していたため、村上氏はフジ側につくのか?ライブドア側につくのか?と動向が注目されています。ライブドア+村上ファンドで、ニッポン放送株の55%を超える。2人はくっつくのでは?っとの味方があるようですが、個人的には、「ホリエモンにはもうキャッシュがないのでは?」「企業はコアビジネスに集中し、株主に還元すべきっとする村上氏とホリエモンは違いすぎる」といった点で、村上ファンドはフジへ売却または市場へ放出するのでは?と見ていたのですが、その後、「村上ファンド、ライブドア&市場へ放出?」といったニュースがありましたね。

ポイズンピル
これ、敵対買収が行われた場合の防御策の一つで、新株予約権(=新株を優先的に得ることができる権利)を友好関係がある株主などに発行し、総株数を増やして、買収者の持つ株の比率を低くしてしまおうっと言うモノ。てことで、今回、ニッポン放送はライブドアより、フジサンケイグループの一員であることを選択。フジに対し現状の総株数を上回る新株予約権の発行を表明。

まぁ、フジ的には「いくらでも抵抗するぞ!!」という意思表明の意味合いのほうが強いんでしょうから、全てを行使(権利を使って株式に)するか判りませんが、、、、新株予約権の株数、なんと4720万株!! 現在が、3280万株ですから一気に倍以上に!! これがうまくいけば、フジが6割強の筆頭株主になり、ライブドアが16%強(現状、議決権ベースで40%超)っと・・・

ライブドアは、即日、当然のように新株予約権の発行に難癖→差止請求の仮処分請求を行うこと表明、今後は裁判所で闘うのかな?っと。裁判所がどういう判断を下すか、予測不可能で予断が許されない状況ですね。

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